「新しいお客様を獲得するのが難しくなった」
そんな声を、太陽光・蓄電池販売会社の経営者から聞くことがあります。
新規顧客を獲得するためには、広告費や営業活動など多くの時間とコストがかかります。価格競争が激しくなるなか、新規顧客の獲得だけに頼り続けることに難しさを感じている企業もあるのではないでしょうか。
そんな今だからこそ、改めて見直したいのがOB顧客との関係です。
過去に太陽光発電システムや蓄電池をご購入いただいたお客様は、すでに自社との接点と信頼関係がある大切な存在です。
しかし、そのつながりを十分に活かせている会社は、意外と多くありません。
これは太陽光販売会社だけでなく、住宅会社やリフォーム会社にも共通する課題です。
あなたの会社には、何件のOB顧客がいますか?
例えば、毎年100件の施工を行ってきた会社なら、10年間で1,000件、15年間なら1,500件のお客様との接点が生まれています。
では、
「そのお客様と、最近いつお会いしましたか?」
設置後はメーカー保証などの案内のみ。不具合が起きたときだけ訪問し、それ以外にはほとんど接点がない。
そんなケースも少なくないのではないでしょうか。
会社側に悪気があるわけではありません。日々の業務に追われれば、どうしても新規営業が優先されがちです。
しかし、数年間まったく連絡がなければ、お客様との関係は少しずつ薄れていきます。
太陽光発電や蓄電池は、決して安い買い物ではありません。
購入時には「住まいのことで何かあれば、この会社に相談しよう」と思っていただいていたとしても、接点がなければ、その存在を思い出していただく機会も減ってしまいます。
だからこそ、OB顧客との継続的な接点づくりが重要になります。
年に一度の住宅点検が、OB顧客との新しい接点になる
その方法の一つが、定期的な住宅点検です。
太陽光設備の確認だけでなく、屋根や外壁、雨樋、基礎など、住宅全体の状態も確認する。
さらに、確認した内容を写真付きの報告書などでお客様へお伝えする。
こうした機会があれば、
「毎年来てくれる」
「住まい全体を気にかけてもらえている」
という安心感につながります。
設備を販売したときだけの関係から、住まいを継続して見守る関係へ。
住宅点検は、そのきっかけをつくることができます。
住宅点検は「売るため」ではなく「相談されるため」
「点検に行くと、営業だと思われないだろうか」
そんな心配もあるかもしれません。
だからこそ、点検の目的を「商品を売ること」にしないことが大切です。
まずは住宅の状態を確認し、
「最近、住まいで気になるところはありませんか?」
「何かお困りのことはありませんか?」
と、お客様の話を聞く。
すると、
「実は外壁が気になっていて……」
「給湯器もそろそろ交換時期かもしれない」
「実家の屋根も見てもらえますか?」
など、それまで表面化していなかった住まいの相談につながることがあります。
営業するために訪問するのではなく、相談していただける関係をつくる。
住宅点検は、その自然な接点になり得ます。
OB顧客からの紹介も、継続的な信頼関係から生まれる
OB顧客との関係を続けることには、もう一つの可能性があります。
それが、お客様からの紹介です。
「実家にも太陽光を付けたい」
「息子夫婦が家を建てることになった」
「友人が蓄電池を検討している」
そんな場面で思い出してもらいやすいのは、普段から接点があり、安心して相談できる会社です。
紹介は、広告を出せば必ず生まれるものではありません。
日頃からお客様との接点を持ち、信頼関係を積み重ねる。その結果として、新たな相談や紹介につながる可能性が生まれます。
太陽光販売会社から「住まいの相談窓口」へ
これからの太陽光・蓄電池販売会社にとって、設備の販売・メンテナンスだけがOB顧客との接点とは限りません。
外壁や屋根、水回り、小さな修繕など、住宅には年月とともにさまざまな困りごとが生まれます。
自社ですべて施工する必要もありません。
大切なのは、
「住まいのことで困ったら、まず相談してみよう」
と思っていただける存在になることです。
相談を受け、自社で対応できることは対応する。専門業者が必要であれば適切な会社へつなぐ。
そんな「住まいの相談窓口」として関係を続けることで、太陽光設備の設置から始まったお客様とのつながりを、10年、20年と育てていくことができます。
OB顧客との関係づくりに「住宅点検」という仕組みを
OB顧客との継続的な関係をつくるためには、「担当者が時々連絡する」だけでなく、会社として接点を持つ仕組みが必要です。
その一つが、定期的な住宅点検です。
ただし、住宅全体を点検するのであれば、自己流ではなく、点検箇所や劣化の見方などの基本的な知識と技術を身につける必要があります。
全国ハウジングマイスター協会の「住宅点検マイスター認定講座」は、木造住宅を適切に点検・維持管理するための技術習得を目的とした講座です。
住宅点検に必要な知識を学び、実際の建物を使った実技を通じて点検技術を身につけていきます。
近年では住宅会社や工務店だけでなく、太陽光・蓄電池など住宅周辺業界の企業にも、住宅点検を新しい顧客接点や人材育成に活用する動きが広がっています。
「設備を販売する会社」から、「住まいを見守り続ける会社」へ。
OB顧客との関係を深め、地域で長く相談される企業を目指す一歩として、住宅点検を自社のアフターサービスに取り入れてみてはいかがでしょうか。
住宅点検を自社のアフターサービスに取り入れたい企業様へ
全国ハウジングマイスター協会では、住宅点検マイスター認定講座を実施しています。
個人での受講だけでなく、複数名での受講や企業・団体での研修についてもご相談いただけます。
「太陽光・蓄電池のお客様へのアフターサービスを強化したい」
「住宅点検を新しい顧客接点にしたい」
「社内に住宅点検ができる人材を育てたい」
といった企業様も、お気軽にご相談ください。











コメントを残す